災いと幸い ~2018年を振り返る~ | 物流応援団長山田泰壮の元氣が出る話

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親愛なる皆様
おはようございます。

2018年大晦日。
激動の一年が終ろうとしています。

今年一年の世相を表す漢字一文字は「災」でした。
地震、豪雨、台風、酷暑と自然災害、異常気象による
災いが多い年であったことがその要因でありますが、
私にとっても災い多き一年だったと思いながら、
一昨日と昨日は手帳や書類、今年読んだ本を読み返し、
一年を振り返っていると、決して災いばかりではなか
ったことに気づき、なのに「災」の一年であったと
思えてしまう人間の思考や感情のメカニズムというか
落とし穴、今年最後のコラムはそんなことを書きたい
と思います。(少し長くなりますが・・・)

災いによる苦悩と幸いによる希望、この二つは常に
表裏一体であり、どちらか一方だけということは
決してないはずなのに、人間の思考や感情は、どうしても
災いによる苦悩に支配され、そこからなかなか抜け出せない。
幸いを味わい希望の光を観ようとしない。

読み返した本の中で改めて心を打たれた文章を
二つ引用したいと思います。

***
一身上の都合で難局に立たされている方、企業経営で
苦しい立場に立たされている方。ああ、なんとついて
いない人生だろうと我と我が身を嘆いておられる方に。
解決できない悩み事を持っておられる人に。
災いを幸せに。悲しみを喜びに。
「蓮は泥中より出で、美しく咲く、人生もまたそうで
ありたい」蓮は池の泥の中で悪戦苦闘する。
しかしその中をくぐり抜けて水面に出たとき、見事な
花となって人の目を楽します。
「逆境は全ての生物の進歩と創造の原点である」
***糸川英夫著:荒野に挑むより***
人間のみならずあらゆる生物は逆境(災いによる苦悩)
によって進化成長を遂げることを示唆してくれています。

***
「絶望=苦悩ー意味」
つまり、絶望とは意味なき苦悩である。
このフランクルの公式は、苦悩は絶望とは違うものであって、
苦悩には意味がることを示しています。(中略)
ところで、この公式は、方程式のように左辺と右辺の
「移項操作」をすると、さらにそのすごさが分かります。
例えば、今の公式で「意味」を左辺に移項して、「絶望」
を右辺に動かすと、「意味=苦悩ー絶望」となります。
これだけではまだよく分からないので、ここからさらに、
考えを進めてみようと思います。「絶望」の反意語を「希望」
だとすれば、「マイナス絶望」とは、すなわち「希望」だと
考えられます。したがって、
「意味=苦悩+希望」
とういう新たな展望が開けてくるのではないでしょうか。
つまり、苦悩の中で希望を抱くこと、そこに人生の意味が
あるのだと思うのです。
***福島智著:ぼくの命は言葉とともにある***

糸川博士も福島先生も詰まるところ同じことを云ってみえる。
どんな逆境に立たされても、苦悩の中に居ても希望を
捨ててはいけない。その逆境や苦悩には意味があるのだと。

今年は、闇に引きづり込まれるような不幸があった。
でも、その闇の中で一点の光明を信じ皆で力を合わせた。
様々な出来事や人が去来した。哀しみも喜びもあった。

まもなく一年の幕が降り、そして一年の幕が開く。
災いによる苦悩の中に居ても悲観せず諦めず、そこに留まら
ないこと。そして、幸いによる希望の中に居ても決して油断
しないこと。

今年一年多くの方々に大変お世話になりました。
心より御礼申し上げます。有り難うございました。
皆様、どうかご無事で、良い新年をお迎えください。

今日も一日良い日に致します。
物流応援され団長・山田 押忍!