現象と本質 | 物流応援団長山田泰壮の元氣が出る話

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物流応援団長山田泰壮が経営者・リーダーにお届けする元氣が出るブログ

親愛なる皆さん
おはようございます。

問題障害にぶつかり、悩んだり、苦しんだりすると、どうしても
近視眼的になり、物事が大局的に観れなくなります。そんな時に
大事なことは本質をキチッと捉えることが出来るか否かです。
されど、云うは易し行なうは難し、本質を捉え常に物事を大局的
に観るには相当の勉強と訓練がいる。何故ならば我々が生きてい
るこの世は現象界だからだ。本質とは云わば現象(出来事)の原因、

だから殆ど目に見えない場合が多い。それに比べて現象は目に見える。

だから問題やトラブルが発生した時、人間はどうしても出来事自体(現象)に

意識を奪われ振り回され、問題の根本(本質)が解決できずにいる。

だからまた同じような問題、トラブルが、時を経て場所を変え顔を変えまた起きる。

何故ならば、それは、現象対処は出来ているが本質解決が出来ていないからだ。

例えば、事故が多い運送会社。
責任者、管理者がその事故の処理に奔走する。
現場に行き、壊れた車両を引き上げる為にレッカー車を手配する、

怪我をした乗務員と相手方が運ばれた病院へ向かい様子を見舞い、

後日、翌日菓子折りを持って、ケガをされた相手のご自宅にお詫びに向かう途中で、

会社から連絡が入り、また別の乗務員が今度は納品先の看板に接触し破損したという・・・

事故の処理(現象対処)が延々とつづく。一つひとつの事故の処理は終わっていくが、

これは解決ではない。

真の解決とは、何故こうも事故が立て続けに起きるのか?と、
根本原因を追究していく。事故の内容や傾向を分析解析していくと、

脇見運転やながらスマホの事実が浮かび上がってくるとか、
乗務員との面談を行ないじっくりヒアリングしていくと、実は
半年前から子供さんが登校拒否で相当悩んで不眠症に陥っている
ことが分かった・・・というように起きた事故そのもの(現象)
ではなく、その奥にある根本原因(本質)が見えてくる、

見た目だけでは分からない本質が見えてくる。そうすると、
今、目の前で起きている事故の処理は勿論行ないながらだが、
一方で、脇見運転やながらスマホ禁止の指導教育、乗務員の
メンタルケアといった、打つ手が変わってくる。

うつ病と診断された人が、医者から処方された抗うつ剤を
呑んで落ち着かせる。不眠症の人に睡眠薬。
わがままなで駄々をこねる子供にお菓子を与えて黙らす。
業績の悪化を社員の給料をカットすることにより補う。
管理不行き届きで長時間労働の職場に時短の為増員をはかる。

これらは、全て現象の対処であり、本質的な解決ではありません。

これらを100%否定はしないが、根本的な解決にはならず、
かならず繰り返すことになる。

時代は益々スピード化、デジタル化(IT化、AI化)が進み、
現象界は奇抜で目まぐるしい、故に、そこに心や意識を奪われてしまいがちだ。

故に、物事を表層的、近視眼的に見るのでななく、
深く、じっくりと大局的に観る。
短絡的、感情的に捉えるのではなく、
冷静に落ち着いて本質を捉える。
見た目だけでは分からない、問題をよくよく観察する、
問題とじっくり向き合う、諦めない。
ここが大事だ。

今日も一日良い日に致します。

物流応援され団長・山田 押忍!