ワンクリックの向こう側 | 物流応援団長山田泰壮の元氣が出る話

物流応援団長山田泰壮の元氣が出る話

物流応援団長山田泰壮が経営者・リーダーにお届けする元氣が出るブログ

親愛なる皆様
おはようございます。

大阪にて、実践研修6期生が最終講~修了式を無事終え、
終了後の打ち上げは、なかなか個性的で、歌あり、笑いあり、
サプライズ?あり、皆さんと楽しく過ごし、これまでの半年を
共に労い、今後の学びと実践の継続を誓い合いました。
大阪6期生の皆さん、大変有り難うございました。

これで、今年度(2016年度)の研修が全て終了致しました。
そして、今週末からは早くも新年度(2017年度)の研修が
次々と開講していきます。

2017年度は、出向型の研修、セミナーの予定も多く、
相当数をこなしていかなければならない為、
研修アシスタントも、東日本、西日本、出向型と役割分担し、
フォロー体制も一新、一心同体のアシスタントメンバーと
一蓮托生のアドバイザーの皆さんと共に、物流応援され団長、
1年を駆け抜けて参りたいと思います。


さて、今朝は、先日のコラムで書きかけたヤマト運輸について書きたいと思う。
「ヤマト運輸、アマゾンから撤退」の記事が、新聞各紙やテレビを賑わした。

ヤマト運輸が、アマゾンジャパンへ、値上げ要望が通らなければ、
撤退するという意思を明確に示した。2014年に佐川急便が撤退した後、
ヤマトへお鉢がまわってきたわけだが、ヤマトもやはり悲鳴をあげた。
加えて、お昼12時から14時までの2時間配達停止、
20時までの配達指定時間を19時までに切り上げ、
大口顧客からの大口荷物は受け入れを制限していく・・・等々

ドライバー不足の深刻化、長時間労働が問題視される中、
ヤマト運輸の決断は我々物流マンにとっては、至極納得、応援したくなる内容
でありますが、今後のアマゾンの対応が見ものだ。
しかし、これからは、こういう事態が身近でどんどん起きてくることが予測できま
す。

わたしが、20代の頃、勤めていた会社で、管理職研修に参加した時、
物流コンサルタントの先生が、「今後は無店舗販売が台頭してくる」と、
この人は何を言ってるんだろう?と思ったのを鮮明に憶えています。

あれから30年、
パソコンの画面の前でワンクリック、スマホの画面をタッチしたその翌日、
中には当日、その商品が手元に届く。正に無店舗販売は実現している。

しかし、マウスクリック、画面タッチの向こう側では、
長時間、時間に追われ走り回るドライバーの存在がある。
デジタルのシステムの中に人間が組み込まれてしまっている図式だ。

スピード、効率、便利快適を追い求め続けてきた結果、欲望の肥大化はもう限界、
ヤマト運輸の悲鳴は、産業社会、資本主義社会全体の悲鳴なのです。

当日、翌日に、欲しいものが手元に届くことが当たり前になってしまっている
異常事態に気付き、今ここで、本来のあるべき人間の在り方や生き方を
本気で問う、勇気をもって原点回帰すべき時が来ているように思えてならない。

ただ、それは、
何もかもを戦前や産業革命前の状態に戻すということでは勿論ない。
変える(戻る)べきことと変えられないことをキチッと見極め、
変えるべきことは、相手にキチッと伝え、具体的に行動していくことだ。
アマゾンへ立ち向かうクロネコに習い、私も行動を起こしていこうと思う。


変えることのできないことは、それを受け容れる平静さを
変えることのできることについては、それを変える勇気を
そして、何よりも、この二つを見極める叡智を私にお与えください。
ラインフォルト ニーバー


今日も一日良い日に致します。
 
物流応援され団長・山田 押忍!