原点回帰とは | 物流応援団長山田泰壮の元氣が出る話

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物流応援団長山田泰壮が経営者・リーダーにお届けする元氣が出るブログ

親愛なる皆様
おはようございます。

 

先日書いたコラムに対し、「原点回帰とは?」と師から質問が来た。

留まるところを知らない人間の欲求が産業の肥大化を招き、
資本主義社会が限界に来ている。効率化、スピード化、便利快適が度を越え、

人間が生きる為の本来のリズムから逸脱し、生きにくくなり、

心や精神が疲弊してしまっている。異常事態に気付き、

今ここで、本来のあるべき人間の在り方や生き方を本気で問う、

勇気をもって原点回帰すべき時が
来ているように思えてならない・・・

ざっと、こんな内容の文章に対して「原点回帰とは?」と。

大体、コラムは、いつも感覚的に書くことが多いので、
理論的に問われると、考えてしまうが、考えることは良い事なので、

昨日からずっと考えて辿り着いたのはこうだ。

資本や利益を最優先目的にするのではなく、人間、精神、心を優先する。

一言でいうと、原点回帰とはそういうことだと思う。

矢野経済の矢野弾先生は、唯物主義から唯心主義の時代とおっしゃるが、

同じ考えだと思います。

産業や経営は、そもそも手段だ、人間がより良く生きる為の手段(道具)で

あるはずのそれらが、いつの間にか目的となり、より良く生きるという

大目的が置き去りにされたばかりか、人間そのものが道具化してしまっている。
手段が目的化され、目的が道具化されてしまったこの流れを元に戻す、

これが、原点回帰。

早起きをして、畑に出掛け、野良仕事、昼は木陰で母ちゃんが作った

おにぎりを食べ、午後からも汗を流し、夕方、カラスが鳴く頃、家路につく、

または、爺ちゃんは薪拾い、婆ちゃんは川で洗濯・・・ 

まるで日本昔話に出てくるような光景だが、

より良く生きるという視点で捉えると、正解だ。
でも、さすがにそこまでは戻れない、現実的ではない。

では、現在社会においての原点回帰は、例えばこうだ。
会社経営でいうならば、社員が活々働ける環境や関係性を築く、

これを目的とする、その結果利益が残るという循環。
物流でいうならば、安全(無事故)に物が届く、これが最優先目的、

結果、物が届き、運賃を収受する。
その仕事に関わる者が、元気になる、安全である、快活であるを優先し、

利益はその結果である。

勇気を持って原点回帰、「勇気を持って」と書いたのは、
上記にような原点回帰を目指すとき、これまで優先してきたサービス

(時間、安価、スピード等々)のプライオリティが下がることを覚悟し、
受け容れなければならないからだ。

この移行期間は少々しんどい辛抱の期間を通過しなければならない。

それが、今正に起きている、ヤマト運輸とアマゾンとの問題であり、

労使問題、過労死という形で、資本主義社会、産業社会の限界を

顕在化させている。正に今、原点回帰へ向かう移行期間中なのであります。

 

今日も一日良い日に致します。

物流応援され団長・山田 押忍!