手間暇の先にあるもの | 物流応援団長山田泰壮の元氣が出る話

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物流応援団長山田泰壮が経営者・リーダーにお届けする元氣が出るブログ

親愛なる皆さん
おはようございます。

配送業務で、初めて行く納品先は、地図で調べたり、
先輩ドライバーに紙に地図を書いてもらい、それでも
いざ近くまで行っても見つからない時は、車を停めて
道行く人や時に交番に入って聴いたりして、ようやく
辿り着いていた、でも今はカーナビやネットで目的地
を入力すればピンポイントでその場所を示してくれる。

新聞や本を読んでいて、分からない言葉、読めない漢字
が出てくると、以前は辞書で調べたり、書き留めておいて、
人に聴いたりと、手間暇が掛かった。でも今はネット検索
で、すぐに答えが出てくる。

まだ携帯電話が世に出る前、私が子供の頃は、友達の家
の電話番号などは、相当件数記憶をしていた。食事に行
きたい店の予約は分厚い電話帳で調べるか番号案内104
へ問い合わせたりしていた。でも、今は友達の電話番号
は携帯やスマホに登録してあるし、行きたいお店はネット
検索ですぐに出てくる。

実に便利な世の中になったし、時間効率は格段に上がった。
しかし・・・
場所を覚えなくなった、漢字を覚えなくなった、言葉の
意味を覚えなくなった、電話番号も・・・
以前は、一度調べたら、一度覚えたら、忘れなかったことを
忘れてしまう、簡単に分かったこと覚えたことは、簡単に
忘れてしまう。これは一体何故だ?どういうことだ?

行先も、漢字の読み方も、言葉の意味も、電話番号も、
調べるという行為は同じなのに、その手段が紙から画面へ
アナログからデジタルにシフトし、手間暇が掛からなくなった。

どうもこの手間暇にその原因があるように思う。

同じようなことで、私は以前から次のような感覚、否、
実感を持っている。私は物流の仕事を長年してきているわけ
だが、元来現場肌で営業畑の人間だ。営業活動で新規の仕事
を獲得してくるわけだが、簡単に獲得できた仕事は簡単に
無くなり、なかなか獲得できない手ごわい案件でスタート
するまでに何かとすったもんだして、獲得できた後も結構
手間暇がかかる仕事は得てして長く続いているという実感だ。

行く先の場所の話も、漢字の読み方も、言葉の意味も、
電話番号も、この営業活動の話も全て根差すところは同じで、
つまり、手間暇をかけて得たもの、手にしたもの、培ったもの
とそうでないものとは、愛着の度合いや腹落ちの深さが全然
違うということだろう。

これらは全て私の感覚的な理論だが、おそらく間違いない。
手間暇をかけることによる人間的な深さや厚みを育む機会が
どんどん失われていくことへの一抹の不安を感じる。

近々またこの続きを書こうと思います。
今朝は、時間切れ。

今日も一日良い日に致します。

物流応援され団長・山田 押忍!