スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の配信が米国などで始まり、爆発的人気を集めている。利用者が熱中するあまり、世界各地で騒動も引き起こしている。開発会社に出資している任天堂の株価は急騰。日本でも近く配信が始まる予定だ。(高橋寛次、ワシントン 小雲規生)
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GPSを利用
ポケモンは任天堂の人気ゲーム「ポケットモンスター」シリーズに登場する架空の生き物の愛称。ポケモンGOは衛星利用測位システム(GPS)を利用しゲームが指定した場所に行き、ポケモンを画面上で捕らえて集めるゲームだ。見つけたポケモンの姿はスマホのカメラ機能で映し出された実際の風景と合成して表示され、現実世界に存在しているかのような感覚を演出している。
6日に米国、オーストラリア、ニュージーランドの3カ国で配信が始まった。米メディアによると、米国ではアプリランキングで首位を走り、ダウンロード数が既に1千万を超えたという。
米メディアによると、家のなかにこもりがちだった子供がスマホを片手に外に出かけるようになったり、ゲームが縁となってデートの相手が見つかったりするケースが出ているという。
逆に、トラブルも報告されている。米ワイオミング州では8日、水辺で暮らす設定のポケモンを見つけようと川沿いを歩いていた女性が本物の死体を発見。ミズーリ州の警察当局は10日、ポケモン探しに興じている利用者を狙った強盗事件が起きたと発表した。