大岡裁きとTBファシリテーション | チームビルディングジャパン・スタッフサークル(過去ログ)

チームビルディングジャパン・スタッフサークル(過去ログ)

スタッフサークルは、チームビルディングの専門会社「チームビルディングジャパン」の朝礼のこと。ファシリテーションやチームビルディング研修など、社内に留めておくにはもったいない話を公開します!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  近日発表叫び


  チームビルディング勉強会がリニューアルの予感・・・
  3月31日開催予定
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



posoです。

時代劇では、水戸黄門に並びおなじみの"大岡越前"。
北町奉行大岡忠相が、御白州で名裁きを見せるところが見所な時代劇ですが、その中の1つに「子争い」という話があります。

詳細は下に載せてありますが、育ての親と生みの親が 今で言う"親権"を争って、奉行所に訴えてきた事件を、大岡忠相が御白州で裁きます。



大岡忠相のお裁きは、事件そのものの本質を上手く解決している点は、どことなくファシリテーションに近いものを感じます。


チームビルディングファシリテーションも大岡裁きに近いことをよくします。
あえてすべてのルールを伝えることをせず、参加者の様子を見ながら、ルールを追加して難易度を調整したり、逆に成功させるために、厳密にはルール違反だけれども目的(チームでの学び)のために、敢えて見逃したり。


でも、チームビルディングファシリテーションと大岡裁きの大きな違いは、大岡裁きは本質を見極めるために"うそ"をつきましたが、TBファシリテーションでは、うそはつかずにルールを"言わない"のです。


子争いをTBファシリテーション風に解決するなら・・・

「(子の腕を持て。お前は右じゃ。そちは左を持つがいい。)それから力いっぱい引き合って実母を決めるぞ。」

と 引き合いで勝った方を母親にする的な要素をなくします。


どんな些細なことでも"うそ"をつくと、その後のファシリテーターへの信頼がなくなりますから。



そもそも、子争いの評価は分かれるところで、子どもが泣くのを見ていられず手を離すのが本当の母親なのか。はたまた、本当の母親だから何が何でも負けられない。と考えるはずだ!というのもあでしょう。
 そこは時代劇では上手いもので、育ての母親は貧乏だけれども真面目な子ども想いのいい母親で、生みの親はお金にがめつくてイヤな人と描いていることが多いです。

⇒このあたりについては、リアル母親の和美さんやすみ恵さんの視点も聞いてみたいなぁ~



ではまたいつか


by poso




--------------------------------------------------------------------------------------------
引き勝ったほうが勝ち?

 ある時、ふたりの女がひとりの子を連れてやってきた。たがいに「自分こそこの子の本当の母親です」といって一歩もしりぞかない。

 そこで大岡様はこう言った。

「子の腕を持て。お前は右じゃ。そちは左を持つがいい。それから力いっぱい引き合って勝ったほうを実母とする」

 女たちは子供の腕をおもいきり引っぱりはじめたが、子供が痛がって泣くので、一方の女が思わず手を放した。

 勝った女は喜んで子を連れてゆこうとしたが、大岡様は
「待て。その子は手を放した女のものである」
と言うのだった。

 勝った女は納得できず、
「なぜでございます。勝った者の子だとおっしゃられたではありませぬか」
とはげしく抗議した。

 そこで大岡様はおっしゃった。
「本当の母親なら子を思うものである。痛がって泣いているものをなおも引く者がなぜ母親であろうか」
http://www.chinjuh.mydns.jp/ohanasi/365j/0507.htm
珍獣の館・古今かたりぐさ より

-------------------------------------------------------------------------------