読書と旅を通じて | 物流応援団長山田泰壮の元氣が出る話

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物流応援団長山田泰壮が経営者・リーダーにお届けする元氣が出るブログ

親愛なる皆さん
おはようございます。

吉村昭氏の伝記小説を何冊か読んだ。
高野長英、間宮林蔵、大黒屋光夫、
それぞれに、蘭学者、探検家、船乗りと、職業立場は違うが
江戸後期に生きた人物の波乱に満ちた壮絶な人生を描いた
どれも素晴らしく質の高い伝記小説だ。
共通しているのは「旅」の連続という点である。
旅といっても、現代社会でいう旅行とかましてやツアー
といった類のものではなく、どれも重大な目的を持った
命がけの旅である。
過酷で長い旅が人生の多くの時間を占めているが故に、
ほんの少しの日常の時間、例えば自宅で睡眠をとるとか、
家族と食事をとるとか、近所をのんびり散歩するといった
時間に有難味や幸せを感じている主人公たちから本当に
大事なものは何かを考えさせられる。
故郷、家族、縁、命。
質の高い伝記は、登場人物の表情や仕草、心の動き、景色、
情景など、描写が巧みで抜群だ。その時のその場所へ引き
込まれる醍醐味は感性が研ぎ澄まされる。
そして、何よりも、主人公や登場人物の生き方を通じて、
人間の本質や世の原理原則を学ぶことができる。
伝記小説は、感性を磨き、人間とは何か、人間如何に生き、
如何に在り方を考え、問うツールなのであります。
人間は相対するものによって全てのものやコトが認識
できている。便利と不便、楽と苦、幸と不幸、光と闇・・・
同じように、旅を通じて(日常から離れることで)
日常を認識することができる。
先の主人公たちが、故郷や家族との平穏を求め、
生きることへの強い執着を抱き続けたのも過酷で命がけの
旅を強いられたが故である。
ある意味、読書も旅だ、著者を通じて登場人物の生き様が
読者を日常から引き離し、日常を認識させてくれる。
当たり前の日常の素晴らしさや、日常の自分の愚かさ・・・
一昨日から高知に来ている。
創業時から今もお世話になっている仲間が沢山いる縁ある地だ。
仲間から知恵やアイデアや刺激を頂きにおよそ年に1度は訪れる。
今回も仲間と語らい接する中で、多くのことに気付かされた。
明日から始まる我が社の新年度に向けて、正しく、自社と
自分の在り方について考えることができた。
今夕は名古屋で主要顧客の重役さんと会食の予定が入っている。
午後一の飛行機に乗って日常へ戻ります。

今日も一日良い日に致します。
物流応援され団長・山田 押忍!