火花の虚と実 | 物流応援団長山田泰壮の元氣が出る話

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親愛なる皆さん
おはようございます。

芥川賞を受賞した又吉直樹の「火花」を読んだ。
著者がお笑い芸人ということもあり、話題を呼び、
多くのメディアで報道され、受賞から2カ月程は、
各書店で予約待ちが出るほどだったが、
福山雅治の結婚報道で、少し静かになって、
それからしばらく経ち、先日、書店で購入した。
読み終えて・・・あまりよく分からなかった。
ストーリーや情景描写がよく分からないということではなく、
逆に情景描写などはなかなかのもので、その場面や景色が頭
の中でリアルに広がっていくほど巧みな表現、なるほどさすが
お笑い芸人には失礼だが、お笑い芸人の作品とは思えないほど。
しかし、芥川賞を受賞するレベルか?
という意味で、よく分からない。
芥川賞は、新人や無名作家というのが選考条件らしいが、
過去には、遠藤周作とか井上靖、安倍公房、大江健三郎、
松本清張と、名だたる作家が名を連ねている中、
ピース又吉のこの作品が?という思いで読み終えた。
私のような輩が芥川賞作品を批評するのもどうかと思うが、
もし、又吉がよしもとのお笑い芸人ではなかったら、果たして受賞
していたのか? 審査基準にはない「話題性」という基準も手伝った
のではないかと思うと、芥川賞の歴史や品位が疑われてしまうので、
そうは思いたくはない。
でも仮に作品の質や素晴らしさよりも話題性や産業的な思考が
働いての受賞であれば、残念だ。
本質が置き去りにされ、産業や経済が優先になっている事例は
枚挙に暇がない。
人のお役に立つ為に、人が便利快適に暮らす為に開発されたはず
のモノが肥大化することにより人を苦しめ、人を病ましていると
いった事例。エアコン、パソコン、携帯電話、原発に至るまで、
全ては、人々のお役に立つ為、人々が便利快適に暮ら為に開発
されたもののはず、しかし、それが肥大化したことにより一方で
起きている様々な現象は、正に人を苦しめ、病ましている。
産業の肥大化は物を富まし、心を貧す。
人の役に立ちたいという志が本質だとすると、
その為の手段や道具が産業だ、そして、それらは現象にすぎない。
現象は変化し続けるが、本質は不変であり普遍である。
本質は目には見えない、現象は見える。
我々は長い間、目に見えるものが実で、見えないものを虚としてきた。
でも、これは誤解だ。
実は、実が虚であり、虚が実であることに気付く必要がある。
なんだか禅問答のようになってきた・・・
又吉の火花から、えらい話に発展してしまった(^^;)
芥川賞受賞の真相の程は計り知れないが、
自分と経営に置き換えた時、お客様と社員を喜ばせたい!
物流業界を元気にしたい!という念い(おもい)よりも
儲けが優先になってしまわぬよう心したい。あくまでも
それは結果であると。
本質を見失わず、現象に振り回されず、働き、暮らしていきたい。
先日、漫才コンビ、ピースの漫才を観た。
なかなか面白かった。
これは、虚か実か?

今日も一日良い日に致します。
物流応援され団長・山田 押忍!